「新たなプロジェクトを経験したことで、技術や知識はもちろん、現場での対応力が高まったと実感しています」。インフラエンジニアとしてキャリアを積んできたIさんは、変化が大きかった2年をこう振り返っています。
ソルクシーズとの出会いは、北海道の高専時代の合同企業説明会。「送迎バスで札幌に行ける」と聞いて、観光気分で参加した会で、ソルクシーズのブースに立ち寄って話を聞きました。その後、大学院への進学を取りやめ、プログラミングの知識を活かせる会社に就職しようと思ったとき、頭に浮かんだのがソルクシーズでした。
クレジット基盤・運用部のインフラエンジニアとして配属されたのは、クレジットカード会社の運用・保守チーム。サーバーやネットワークなどITインフラの安定稼働を支える仕事で、現在もこのチームで活躍しています。

ひとつのお客様に長く関わってきたなかで、1度だけ大きな役割の変化を経験しました。昨年の5月から、1年2ヵ月を過ごしたサーバー更改のプロジェクトです。
同じお客様の新プロジェクトだったので、Iさんは元の運用・保守チームに籍を置きながら期間限定で参加しました。小規模なプロジェクトで、2名が中心となってサーバーの要件定義から設定、データ移行、サーバー切り替えまでを一手に担う仕事でした。この経験は、Iさんのキャリアにおいて大きな意味があったといいます。
「サーバー更改の仕事はやったことがなかったので、初めは不安でした。でも実際に携わってみると、サーバー更改の流れに沿って全体を見ながら業務を進められたので、自分がこれまで担当していたシステムや、他のシステムとの関わりをより深く理解できるようになりました」
大変だったのは、元のチームの人員構成が変わった時期でした。先輩が別のプロジェクトにアサインされたときは、短期間の引き継ぎで業務の整理に追われたといいます。「キャパシティがいっぱいになりそう」と不安になりながらも、「これも成長の機会」と考え、中核メンバーとしての役割を果たしました。
「この2年のさまざまな経験を通じて、臨機応変な対応ができるようになったと思います。メンテナンスの業務でイレギュラーな事象があったとき、以前はどうしようと立ち止まることもあったのですが、今では解決の道筋を導き出せるようになりました。現在はプロジェクトリーダーの次に経験が長く、若いメンバーの指導やフォローもまかされています」
日常生活になくてはならないクレジットカードのシステムのインフラ運用という役割に、社会的意義を感じながらも、新たな分野にチャレンジしたいという思いもあるそうです。
「基本的には、これからもインフラに関わっていきたいです。今、興味があるのはクラウドやAIですね。ずっとクレジット関連の仕事に関わってきたので、通信業界など他の領域をやってみたいという気持ちもあります」
マネジメントとして活躍するキャリアを見据えながら、当面は技術者としてステップアップしていきたいと考えているというIさん。現在担当しているインフラに関する知識・技術を高めた後は、要件定義や設計といったより上流の工程に関わっていきたいと考えているといいます。
「最近は、プロジェクトのメンバーやパートナーのアサインを検討するミーティングに参加する機会が増えています。今まで学んできたことを活かして、新たなことに取り組める環境であることを実感しています」
一つひとつの経験を積み重ねてきたIさんは、サーバー更改プロジェクトで技術力と対応力を向上させ、今では後輩の指導役も務めています。専門性を深化させながら新しい領域に挑戦する姿勢が、着実な成長を支えているといえるでしょう。


