DXで日本のビジネスをサポート|ソルクシーズ公認ブログ

ITエンジニアのお仕事&キャリア

プロジェクトリーダーの手前で感じる「エンジニアのキャリアの壁」を突破するためのヒント

ITエンジニアのお仕事&キャリア

システムエンジニアやインフラエンジニアの多くが、キャリアを重ねていくなかで、この先どう進むべきか悩む時期が訪れます。特に入社3年目以降の「プロジェクトリーダーの手前」は、スキルや経験が身についてきたために、新たな壁に直面することが多い時期です。

これまでの順調な成長曲線が緩やかになり、「このままでいいのだろうか?」という不安を感じるエンジニアが多いようです。今回は、中堅と呼ばれるようになったエンジニアの「キャリアの壁」で抱えがちな悩みを整理し、突破口を探っていきます。

「技術者として一人前になってきた」といわれたり、「プロジェクトの進行を任せられる」と評価されたりするようになったエンジニアの悩みは、大きく3つのタイプに分けられます。最も多いのは、技術面での閉塞感ではないでしょうか。

「経験を積んでいけばいくほど、覚えなければならないことが増える」と感じるエンジニアは多いでしょう。とりわけ最近はIT業界の技術の進化が目まぐるしく、新しい技術やツール、フレームワークが次々と登場します。何とか追いつきたいけど、仕事が忙しくてキャッチアップできない状況が続き、疲れてしまうエンジニアもいます。

自分が学んできた技術が「レガシー」になっていく感覚に陥ったり、「専門性を深めるべきか、幅広く知識を身につけるべきか」といったジレンマを抱えたりしている人も多いでしょう。ここからプロジェクトリーダーをめざすとなると、専門的な技術に特化するわけにはいかず、プロジェクト全体を動かすための幅広い技術と関連知識を広く浅く押さえる必要があります。

この「広く浅く」が、これまでの「深く掘り下げて」と異なり、何をどこまで学ぶべきかわからず、学習のモチベーションを保てなくなるケースもあるようです。

2つ目の悩みは、人間関係です。「後輩のサポートが思ったより大変」「ものづくりに集中できる環境がほしい」といった声もよく耳にします。プロジェクトのチームで後輩を指導する立場になると、自分のタスクをこなしながら後輩の質問に答えたり、彼らが抱える問題の解決をサポートしたりする役割が加わります。

この後輩への対応に苦労しているという声をよく聞きます。技術力に自信があっても、わかりやすく言語化して他者に伝えるのは別の能力です。さらに後輩の習熟度に合わせて教え方を変えたり、モチベーションを維持させたりするティーチングやメンタリングのスキルも求められます。自分のタスクと後輩のサポートのバランスを取るのが難しく、「仕事が進まない」「後輩に時間を取られてしまう」といった葛藤が生まれるのです。

プロジェクトに参加しているシステムエンジニアやインフラエンジニアのなかには、「外部パートナーのマネジメントが「難しい」「上司とうまく連携できない」といった悩みがある人もいるでしょう。意見が異なるときの調整や、実状に沿わない要望への対応は、プロジェクトの全体像が見えていないとうまくいかないものです。

3つ目は、キャリア選択で生じる迷いです。「プロジェクトリーダーやマネージャーになるべきか、スペシャリストをめざすべきか」は、この時期の最大の悩みといえるかもしれません。現場の仕事が好きで、マネジメントの道に進むことに抵抗を感じる人も少なくないでしょう。

マネジメントというキャリアに対して、「重い責任を負いたくない」「技術の世界から離れてしまう」「自分の仕事が増えそうで嫌だ」「評価が伴わない気がする」といった気持ちがある人もいるようです。

今でも後輩を指導するのが難しいのに、自分に務まるのかという不安もつきまといます。「プロジェクトの予算管理や進捗管理、人材のアサインなど経験したことのない業務をこなせる自信がない」と感じるのは自然なことです。

これらの悩みを乗り越え、次のステップへ進むためには、自分の考え方を整理することが重要です。まずは「将来の姿」をイメージし、できるだけ具体化すること。技術的な閉塞感を感じている人は、「何のために学ぶのか」という問いに向き合ってみましょう。

やみくもに新しい技術を追いかけるのではなく、「この技術を学ぶことで、どんなプロジェクトに貢献できるだろうか」「近い将来、関わりたいプロジェクトは?」といった目的や目標を考えてみます。

新しい技術を学ぶ際に、ただ覚えるのではなく、その技術で解決できる課題や、派生して必要となる知識・スキルを理解するようにします。目的意識が明確になれば、学びは単なる知識の蓄積から、自身のキャリアの投資へと変わります。

後輩の育成については、「新しい技術」と捉えてみてはいかがでしょうか。後輩のサポートに苦労しているときは、「自分のタスクを邪魔する雑務」ではなく、「自身のキャリアを広げるための新しいスキル習得の機会」と考え直してみましょう。

後輩に教えるプロセスのなかで、自分の知識が曖昧だったところに気づけば、学びを深めることができます。また、相手にわかりやすく説明する力は、上流工程でコミュニケーションを取るときに必要となるスキルです。後輩が抱える悩みや課題を整理し、最適な解決策を導き出すのは、プロジェクトの課題発見と改善策の提案にもつながります。

リーダーをめざすかどうかで迷っている人が陥りがちなのは、最初から「完璧なリーダー」を追い求めてしまうことです。プロジェクトリーダーになるのが不安というエンジニアの多くは、「プロジェクトをスムーズに動かして、品質も納期も要望をクリアしなければならない」というプレッシャーを抱えています。

しかし、すべてのタスクを予定通りにこなし、完璧に管理できるスーパーマンのようなリーダーは少数派です。リーダーといっても、すべての技術に精通することはできないでしょう。いきなり全員のミッションとタスクを的確にマネジメントするのは至難の業で、むしろメンバーが自発的に動けるようにサポートするほうが手ごたえを感じられるでしょう。

これがプロジェクトリーダーに求められるサーバント・リーダーシップ(奉仕するリーダー)の考え方です。リーダーの役割は多岐にわたりますが、一気にすべてをこなそうとすると無理が生じるので、自分の得意な領域から着手し、苦手な領域は知見があるメンバーの動かし方を考えましょう。

プロジェクトリーダーの手前で感じるキャリアの壁は、誰もが感じるものと割り切って、次のステップへ進むためにやったほうがいいことを整理しましょう。これまでの経験を活かしつつ、上司や先輩、気軽に話せる同僚にもアドバイスをもらい、自分らしいリーダー像を描いてみてはいかがでしょうか。

ソルクシーズは、個々のエンジニアのキャリアプランや悩みに対して、サポートしようとするマネージャーやリーダーが多い組織です。日頃からキャリアや技術に関するアドバイスをもらえるなど、プロジェクト内のコミュニケーションが活発で、風通しのよさを評価している社員が多いのも特徴のひとつです。

社員一人ひとりの「こんなことに挑戦したい」「こんなスキルを身につけたい」というチャレンジを支援しようとするカルチャーが根付いており、キャリア形成を支援する学習の場も充実しています。興味がある方は、ソルクシーズのキャリア採用サイトをご覧ください。

タイトルとURLをコピーしました