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ITトレンドレポート

注目度爆上がりのNFT・5つの活用メリット ①仕組みとメリット

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最近、アートやゲームなどの領域で注目度が高まっている非代替性トークンNFT(Non-Fungible Token)。「小学生の制作したNFTが数百万円で落札された」というニュースを耳にしたことがある人も多いかもしれません。

市場規模はいま急速に拡大しており、2020年の約340億円から、2021年には1.5兆円に成長しました。今後は会員権・不動産の所有証明・著作権など、さらに幅広い領域での活用も期待されており、将来性の高いテクノロジーといえるでしょう。

しかし「NFTの仕組みや具体的なメリットがいまいちわからない」という人も多いのではないでしょうか。

そもそもNFTとは、ブロックチェーンの技術を活用して発行・管理されるトークンです。「ブロックチェーン」はデータの取引履歴を「複数の端末」で共有することで、正当性を検証する仕組み。管理者が複数存在するため、特定の管理者がデータ管理をする場合に比べて取引履歴の改ざんがしにくく、高い信頼性を担保できます。

NFTはこの仕組みを活用して、他のトークンでは替えることができない唯一無二の価値=「非代替性」を獲得しています。

今までデジタル資産(インターネット上に存在するデータやコンテンツ)は、誰にでも簡単にコピーすることができ、本当の所有者や唯一性の証明が困難でした。NFTはこのような問題を解決して、トークンのオリジナリティを証明することが可能です。

そのためデジタル資産の価値の担保や、安全な取引が実現でき、積極的な取引の促進につながっています。

またNFTのメリットは「唯一性の証明」だけにとどまりません。

たとえばデジタル資産を取引する際に条件を設定できる「プログラマビリティ」。

この機能を活用すれば、「デジタル資産が取引されるたびに制作者に手数料が振り込まれる」という条件を設定して、デジタル資産の価値が高まれば高まるほど、制作者により多くの収益が還元される仕組みを構築できます。

取引数を制限すれば、希少性を付加することで資産価値のコントロールもしやすくなるでしょう。

マネタイズのしやすさ」もNFTに注目が集まっている理由のひとつです。

デジタル資産はPC一台で制作でき、内容にもよるものの、基本的にはほとんどコストがかかりません。さらにブロックチェーンの機能で契約における事務的な手続きを自動化できるため、制作から流通までを個人が簡単に行えます。

小学生のデジタルアートが取引されているのも、NFTのこのような特徴があるからです。

加えて、さまざまなプラットフォームで自由に使用・交換ができる「互換性」も魅力といえるでしょう。NFTは、ERC721という規格に統一されており、これに準じたウォレットやマーケットプレイスでの取引はもちろん、異なるゲームやメタバース空間をまたいで同一のアイテムを使用することも理論上は可能です。

デジタル資産の所有者には「破損・紛失のリスクがない」というメリットもあります。

絵画・彫刻といった実物のアート作品は、災害などのトラブルにより破損してしまう可能性もゼロではありません。保存状態や経年による劣化で、資産価値が下がってしまうケースもあるでしょう。

一方、デジタルデータであるNFTは、このような心配がなく、半永久的にコンディションを維持することが可能です。

このように多くのメリットがあるNFTですが、具体的にどのような領域で活用されているのでしょうか。【後編】ではNFTの最新事例について、さらに深堀りしていきます。

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