社歴が長くなればなるほど、数年後の自分について考える機会が増えるものです。「いつまで現場を続けられるのだろうか？」「このまま中間管理職で終わるのだろうか……」。
そして部下を持つベテラン社員なら、ときどきこんなことを思ってみたりするのではないでしょうか。「やっぱり”理想の上司”っていわれてみたい！」
イチローさん、渡辺謙さん、内村光良さん、水卜麻美さん、天海祐希さん、吉田沙保里さん、、、。「理想の上司ランキング」の上位に選ばれるタレントの顔ぶれは毎年変わり、好感度を高めるポイントは今ひとつつかめません。
ソルクシーズでも「今年の新人」と「2年めの社員」に、理想の上司に求める要素を聞いてみました。会社に入ったばかりのフレッシュな社員と、実際に業務を体験した社員で視点が違うのが興味深い結果となりました。さっそく、それぞれの声を紹介しましょう。
●理想の上司「新入社員」の声
「矛盾がない人。感情だけで理不尽に怒らない人。」
「家庭と仕事を両立している人」
「責任を持って業務に取り組む人」
「若手の声にも真摯に耳を傾け、本音がぶつけられる人」
「仕事で悩んだときに一緒に考えてくれる人。
「的確に指示を出してくれる人。わかりやすく伝えてくれる人」
「ときどき“調子はどう？”と様子を見にきてくれる人
「相手を思いやる人。ミスしてしまったときにアドバイスをくれる人」
「叱るだけで終わらない人」
●理想の上司「2年め社員」の声
「部下の気持ちや状況にきちんと寄り添える人」
「ランチや飲みに誘ってくれる人。毎日でなくてもいいので、ときどき仕事以外の話もしてみたい」
「行動や知識から学ばせてくれる人」
「誠実に話を聞いてくれる人」
いかがでしょうか。新人からのコメントは、ドラマに登場するキャラのように理想的な人物像で、仕事で苦しんだ経験がある2年め社員からのコメントは若干リアルで具体的。
●苦手な上司
嫌いなタイプを聞いてみると、新人は「矛盾している」「感情的・理不尽」「説明や指示が不明確・わかりづらい」「相手の気持ちを考えない」「現状の立場に胡坐をかく」「プライドが高い」。
2年めの社員からは「放任」「声をかけづらい」「教えないのに、結果を見てがっかりする」といった声が挙がりました。ついついやってしまっているかも……という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
●どんな上司になりたいか
ここまでは、新人と2年め社員の違いが感じられるリサーチ結果だったのですが、「自分が部下を持つようになったら、どんな上司になりたいか？」と聞いてみると、声を揃えて「相談を親身になって聞く」「部下の気持ちや状況にきちんと寄り添える」「本音で話し合える」「思いやり」……。
自分のこととなったら、一気にふわっとした内容でハードルも下がってない？とツッコミを入れたくなりますが、まだ「部下をもつ」って実感がわかないからかもしれませんね。
ついつい自分に甘くなっちゃう、というのはベテラン社員も同じです。理想の上司といわれるための簡単な方法なんてものはなく、日頃のコミュニケーションをきちんとこなし、コツコツ信頼を積み上げていくしかないようです。
「このままフツーの中間管理職で終わるのだろうか……」 いやいや、余計なことは考えず今日も1日がんばりましょう。何？相談がある？今、忙しいんだけど、後でいい！？
