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現場の取り組み

情シス野郎チラシの裏【26】 働き方改革(その2:在宅勤務)

現場の取り組み

残業続きで家のことができなくて悩んでいる人や介護などの理由で、毎日出社することが難しいという人のため、というわけでは必ずしもないが、テレワークという制度を導入する企業が増加している。

テレワークについては第20回でも述べた通り、離れた場所で働くという意味の造語であり、具体的にはインターネットなどの情報通信技術を用いた、場所や時間にとらわれない働き方を指す。

企業が導入するテレワークの形態は大きく3つに分けられる。
 1)モバイルワーク
 2)サテライトオフィス
 3)在宅勤務

それぞれ異なるメリットがあるが、既に多くの企業で導入されているのは主に外出や出張の多い社員向けのモバイルワークだろう。逆にサテライトオフィスは導入に至っていない企業が多いようだ。

そして今回触れるのは「在宅勤務」である。

“朝は弁当箱のご飯のように満員電車に詰められて、夜は酒くさい人達のダミ声フリートークをイヤホンで防御しながら、往復2時間かけて毎日出社してください。それは当たり前のことです。なぜなら我々はサラリーマンだから。“

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そういう非効率的とも言える固定観念が脳のシワにまで染み付いた人々は、「在宅勤務」と聞くと「ラクしやがって」と思うかもしれない。(かくいう自分にもそういう固定観念がゼロとは言えないが・・・)

しかし高齢化によって減少し続けている若者や、育児と仕事の両立を望む女性は、今後そういう錆付いた固定観念が根付いた企業で働くことを望まなくなっていくだろう。しかもおそらく、優秀な人材ほどその傾向が強くなるのではないか。

そうなると、企業は必要な人材に自社を選んでもらい、そして手放さないためにも、「在宅勤務」などの仕組みを積極的に取り入れることが必要になってくる可能性が高い。

つまり「在宅勤務」を取り入れることは、企業にこそ大きなメリットがあると言える。
ちゃんと仕事が出来るなら出社せずに自宅で働いてもいいよ、という働き方が「在宅勤務」である。

「在宅勤務」の制度化を実現するためには、適用範囲や評価制度など、会社全体で改めて検討するべき項目がたくさんあると思われる。

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そして検討した結果、決まった方針や要件に従ったシステム的な仕組みを提供することが、情報システム部門の役割となる。

情報システム部門的な必須検討ポイントは以下のようなところだろう。
(業務内容によっては他にもあると思われるが。)

1 作業PCと情報セキュリティ
2 ファイル共有方法
3 会話方法
4 プレゼンス(在席状況)の把握

何れもインターネット環境さえあれば、仮想デスクトップやオンラインストレージ、インターネット通話などを利用することで、特に大掛かりな導入作業を経ることなく解決できる。(詳細は第20回に記載)

ツールは揃っているため、後は自社に合うサービスを選択するだけである。

今後さらに働き方改革が進み、在宅勤務など当たり前の時代が来るまでには、さらに便利になった多くの類似サービスがリリースされていることだろう。

これまでパッケージ導入や自社構築して提供してきた社内システム、サービスのほとんどは、もはやクラウドサービスとして提供されるようになっている。

そう考えると、今後情報システム部門のメンバーに求められるのは、システム構築スキルではなく、外部サービスを「適正に見る目」なのかも知れない。

さっき買ってきた、有名メーカーの、見た目は良いが非常に使いづらい高額マウスを見ながら、一抹の不安を覚えているところである。

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