キャリアを極めるか、ワークライフバランスか。技術で勝負するか、チームプレー重視か。システムエンジニアとして経験を積んでいくなかで、何を大事にしながら働いていくのかと悩んだことがある方が多いのではないでしょうか。
ソルクシーズの社員による「システムエンジニアの本音トーク」は、さまざまなテーマについて志向・スタイルが違うSE2人に語り合っていただく企画。
第1回は、子どもがいないミセスSEと子育て中のママSEに、それぞれ選んだ生き方について話していただきました。
「子どもがいない人が、ときどきうらやましくなることがあります。もっと仕事したいと思っても時短勤務でのなかでは限界があるし、自分のための時間や買い物はいつも後回しなので」(ママSE :Gさん)
「ダンナが家事をやらないと、結局いつも忙しかったりするんですよね。子どもがいる人との最大の違いは、全部自分の問題なので投げ出せることですかね(笑)
働くママは大変、ルールや環境づくりで守らないといけないという空気はできてきたけど、子どもがいない夫婦だと、時間がない、忙しいといってもなかなか理解されない気がします」(ミセスSE:Hさん)
2人のダンナさんは、家事や育児をやらないわけではなく、むしろ積極的に協力しようとするタイプ。「でも本当は“手伝う”“助ける”ではなくて、“一緒にやる”“分担する”はずなんですよね」(ママSE :Gさん)と、夫婦間の意識の溝を感じるとのこと。
そんな2人のトークは、しばらく「ゴミ捨ての曜日を覚えてほしい」「ホワイトソースに入れる調味料の分量を聞かれてびっくり。味見しながら適当に作ればいいじゃん(笑)」と、パートナーに対する不満で盛り上がります。
「家事のマニュアルや手順書を作ったら、うまくいくのかもと思ったんだけど…」
「でもそれ、会社でやるのはしょうがないけど、家では嫌ですよね」
さすが、システムエンジニア!家事の仕上がりを改善するためにマニュアルを作成するというアイデアは、他業界で働いている人からはなかなか出てこないでしょう。「私たち、はりきりすぎてダンナを“(家事が)できない子”にしてしまったのかもしれないね」と語る2人に、仕事と家事や育児の両立について聞くと、こんな答えが返ってきました。
「とにかく時間が限られているので、仕事をがんばりたくてもいさぎよく線を引かなければいけませんね。時短で働いている社員に対して理解があり、同じような悩みを抱えている仲間がいる会社であることには助けられています」(ママSE :Gさん)
「子どもがいる家庭と比べると、時間的な制約条件はないですよね。オトナ2人で割り切ればいいことしかないので。仕事は仕事で目いっぱいやりたい、でも家に帰れば誰かがいる生活がいいなと思って、夫婦2人で子どもなしという今の生活を選んでいるわけですけどね」(ミセスSE:Hさん)
外から見ていると、「子どもがいない夫婦は仕事やキャリア重視」「子どもができて時短勤務を選んだ人は家庭重視」などと枠にはめて考えがちですが、両方とも「仕事は仕事で思い切りやりたい」「家のこともちゃんとしたい」という思いは同じ。
家族の協力や会社とのいい関係があるからこそ、今のスタイルでやっていけるということについては共感できるようです。
「しんどいときには夫がご飯を作ってくれたりするし、日々の家事に対してありがとうといってくれることには感謝してます。さっきは悪口いいましたが(笑)」(ミセスSE:Hさん)
「いろいろな事情をもつ社員がいることを許容してくれる会社だから、ストレスを溜めずにやっていけるのかな、とときどき思います」(ママSE :Gさん)
「男性も育休取ったほうがいいんじゃないかな。子育てについての理解が深まるし。制度としては取れても、実際に休む人は少ないですよね」(ミセスSE:Hさん)
女性が活躍する社会といわれるようになり、「男は仕事、女は家庭」といった昭和の考え方は変わってきてはいるものの、「子育ては母親中心」「夫は家事をサポートするもの」というところまでしか意識改革が進んでいないのも確かです。
「男性も100%育休を消化する」など、形から入って意識や空気を変えていくようにするのも、社会やカイシャの常識を変えるひとつの方法かもしれません。